死ぬ準備は万全か?

日記用メモが一連のバタバタで書いてられなかったのと、字が汚いのと、更新が遅れまくってたこと(これが一番大きいorz)で、この日のことが思い出せない。

午前中は交代で祖母の眠る控室におった。色々と用意せんなんこと、用事があったから。銀行へ行ったり、なんやしとった思うけど・・・
鷲は会社へ電話して身内に不幸があったので今日と明日休みますと連絡した。

かなり後になって知った事やが、鷲は基本的に高熱が出とっても、這うてでも出社するタイプなので有給取ったことなかったんね。だから、「あの休まんひたち野君が休んでる!!!」とちょっとした事件になっていた・・・らしい?

こんな時でないと見ることのないであろう平日昼間の、別に見たくもないがテレビ番組を見て過ごした。
テレビではタレントが別に面白くもないことを言うては、大袈裟に笑とった。留守番を頼まれとって退屈で、暫く横になろうと祖母の横で添い寝(?)しながら午前中を過ごした。昼食は交代で近所の店に食べに行った。勿論平日やから道行く人は普通に仕事しとうおっちゃんやったり、買物に行くおばちゃんやったりする訳で、当たり前の事なんやけど、世間一般は通常通りの日常を過ごしとんのやなと思た。誰かが亡くなったとしても、その誰かの遺族以外は関係がないんやなとつくづく思た。どんなに世間的に大きな影響力を持つ人が亡くなろうとも、世界は回るのである。
昨日の祖母の死から今までの流れを見とうと、「人の死」というのは大きな出来事であると同時に、やや冷淡にも思える位に事務的に処理されるのである。普通、日本では死亡してから2〜3日の内に、通夜や葬式を済ますので、感情に浸る余裕は全くないと言っても過言ではない。


午後はポツポツと親戚が来て、「この度は・・・」なやり取りがあった。
恥ずかしい話、鷲はこの歳になっても未だに家系図を 全 く 把握していない為、誰がどういう関係なのかさっぱり分からんの。

もしかしたら生き返ることはないんやろか、と密かな期待をしていたが、目を覚ますことなく、午後葬儀会社の人と一緒にお棺へ移した。狭く窮屈な棺に詰め込まれた祖母を見ていると、よりもう戻ってこない感が湧いてきて辛かった。

明日の葬儀に来れない人も来たので、通夜は思とった以上の人数になった。と言うても知れとうが。これは祖母の意向である。いっぱい人を呼んで、盛大で豪華な葬式でなく、家族や本当に付き合いが太かった親戚のみでええというものである。慌てて父が葬儀会社の人に食事を追加した。やはり下準備をしとっただけあって、スムーズにいった。死んでからの手配やと、冷静な判断ができず、あれよあれよとボロが出てくるもの。

みんなで夕食を取った。悲しいながらも祖母の死が安らかであったことで、それなりに受け入れているようやった。
むしろ、鷲一人が取り乱して、目の前の食事に手を付けず、ずっと泣いていたのであった。あまり心配させる訳にもいかんので、自分の相当分は食べた・・・が味が感じられなかった。

親戚らの殆どは明日も仕事や学校があるから早々に帰っていった。従兄弟の1人と姉と鷲でずっと思い出話をして夜は更けていった。その従兄弟は残念ながら明日の葬式には出席できない。

家に風呂入りに、姉と先に帰った(母は交代で入りに来る予定)。お風呂がある程度沸かしてあるのを知らず、水から沸かす時間でタイマーが設定されてあったのでそのまま沸かして、「時間掛かるね」と録画してあったビデオを見て待った。そして風呂に行くと、釜茹で刑か!な状態になっとった。温かったら沸かせるけど、熱かったらどうしょうもない。必死に水で埋めていくが追い付かん。本来10数分で済む所をその倍以上沸かしてもたから当然やわ。
そうこうしとう内に母が大激怒で帰宅。
「ちょっとあんたらいつまで掛かってんのよ!」 ごめんなさいです。

この日は昨日と反対で父と姉が家で寝て、母と鷲は控室で寝た。ちゃんとした布団でなかった為に凄く寒かった。