映画の感想

「壊滅暴風圏 カテゴリー6(原題:CATEGORY 6:DAY OF DESTRUCTION 2004)」⇒トーマス・ギブソン主演。

記録的な猛暑に見舞われているシカゴで、電力低下のよる停電が頻発する。電力会社レクサー社とそこから供給されているミッドウエスト社との間の、電力低下の際の取り決めがある。マスコミ会見でミッチ(トーマス)はテレビリポーターのエイミー(ナンシー・マッケオン)に利益至上主義が原因ではないかと強く責められる。
その頃、メキシコ湾で発生したハリケーンが北上し、同時にカナダで発生しつつあった低気圧が南下し、シカゴ付近で合体しようとしていた。全米気象局のグッドマン(ブライアン・デネヒー)はかつてない規模の嵐に、観測市場最強のカテゴリー6になると予測する。
そして、ミッドウエスト社の電力システムが突如オーバーロードになり、送電網がストップして、シカゴの街が大規模停電を起こしてしまう。

大規模停電と史上最悪な規模の嵐が同時に大都市を襲ったら・・・。
そんな悪夢な状況における多くの人間の行動が細かく描写されている。停電でエレベーターに閉じ込められた妊婦。銀行で素行の悪い彼氏に撃たれてしまうが、停電で閉じ込められて出られない娘。様々人間模様が交錯する。しかも停電の為に情報網も途絶えてしまって、人々が自分の置かれている状況が把握できない。
こんなことが実際起こったら怖いだろうなと、電気に頼り切った現代の都市の抱える弱点について考えさせられる作品。

でも、大震災の神戸もこの映画さながらに、情報網ズタズタやったからなぁ。鷲が震災直後のニュースで映っとったらしいが(人に言われた)、鷲らは停電でテレビ見られなんだし。肝心な被災者自身はなんぼテレビで報道しとっても、それを受信でけん状況やったから全く意味がなかった。デマも飛び交う殺伐した空気の中、鷲はパニックに陥らんように、冷静に行動するようにした。
嵐が去った後のシカゴと、震災後の神戸が被った。震度7地域では家屋の倒壊で道が塞がれ、電柱は傾き電線は地上に垂れて危険やった。ライフライン(電気・上下水道・ガス)+情報網の重要さが身にしみた。