映画の感想

「エージェント・レッド(2000)」⇒ドルフ・ラングレン主演。

1950年代にアメリカで“偶然”開発された細菌兵器「エージェント・レッド」が、使用を恐れた旧ソ連に盗まれたが、テロを恐れてアメリカに返還されることになった。輸送する潜水艦の護衛を任されたのが、マット・ヘンドリックス(ドルフ)。兵器の管理で化学者で元婚約者のリンダ(メラニー・ポール)も同乗していた。この兵器は空気感染し、12分後には死亡するという危険な物。
かつてロシアの孤立した村でエージェント・レッドが漏れて、村が全滅し、辛うじて生き残った者を軍が抹殺するという事件があった。同志が犠牲になったのが許せないクラッツ博士(アレクサンダー・クズネツォフ Alexander Kuznetsov)とナディア(ナタリー・レッドフォード)は潜水艦を乗っ取り、ニューヨークとモスクワに向けてエージェント・レッドを付けたミサイルを発射させようとする。

あまりメジャーでない本作品。あらすじを書く際にいくつかのサイトを見たが、ボロクソに書いとったわな。そこまで悪く書かれる作品ではないと思う。
テロリストが単純に冷酷非情で、抜け目なく任務を着実に成功させるタイプの話の方がウケはええやろうが、この話においてテロリスト側が結構ドジなんやわ。それも辛口評論される元なんやろう。そんでもって結論としては間違っとうとはいえ、ナディアの言い分もわかる。全滅させられた村の関係者が怒るのも無理はないやろし、危険な兵器を巡って米露双方に裏切られた気持ちも分かる。
色んな所から突っ込まれとうけど、主役のドルフ・ラングレンは198cm、108kgと体格に恵まれている。実際空手の世界大会で準優勝やったり、キック・ボクシングで大会を制覇したりと体力派だけでなく、勉学にも長けており、母国スウェーデン語以外にも英語、ドイツ語、フランス語、日本語が喋れるらしい。どことなく人間離れした感じがするのが、どうも観る側が感情移入しづらい原因なんちゃうやろか?強うて、頭ようて、スタイルも顔立ちもええ、人もええとなると最早サイボーグ的に思える。表情が豊かでないのも、他のジャンルへの挑戦(コメディとかファンタジーとか)を妨げとう気がする。あはれ。