映画の感想

「トム・べレンジャーin処刑岬(原題:WATCHTOWER)」⇒トム・べレンジャー主演。
連続殺人鬼のアート(トム)はヒッチハイクをして知り合ったアダム(Eli Gabay)を殺害して彼になりすまし、灯台管理に来たと装ってケイト(Rachel Hayward)と執行猶予中の弟のマイク(Tygh Runyan)の町にやってくる。とまぁあらすじはこんな感じやけど、実際には殺害のシーンはなく、彼がはっきり犯人やという描写は最期まで一切ないから彼が犯人ではないかもしれん。どういう結論かは書かんがこの映画はアメリカ映画みたいにはっきり「犯人この人です。この人は最後こうなりました。」という起承転結はない。密室劇並に登場人物が少ない割に人物の描写が弱く、衝撃的な展開があるわけでもなく、映画中に謎が一向に明かされない。まるでくしゃみが途中で止まったような映画になってしまっている。
ネットで見たらどの人もこの映画に対して酷評をしている。鷲も結構悪く書いているが、決して駄作ではないと思う。もしかしたら何度か見てやっと意味が分かるタイプの映画かもしれんし、ちょっと味付けを変えたらグッとええ映画に生まれ変わる作品かもしれん。せめて「氷の微笑」のような結末にするか、マイクのキャラクターが中途半端になっているので、キャラを根はええが不運な人に徹底的に変えるか、マイクを別の俳優にするかだけでもこの映画は変わってくると思う。自分ならこう撮るというアイデアがぼんぼん出てくるんは「アタック・ザ・マミー」以来やわ。