不思議な夢

鷲は夢は夢から覚めた途端に、そのストーリーが頭から抜けてしまい、何となくの感覚しか残らない。いくら思い出そうとしても思い出せない。断片的なシーンがフッと浮かぶ程度。
それが分かっているから、今日もしっかり記憶に叩き付けてから目覚めようとしたのだけれど、一旦冴えてしまった目は閉じることなく、そのまま普段の世界に戻ってしまった。

うろ覚えながら、ストーリーはこんな感じ。
(起きた瞬間に殆ど忘れてしまったのに、更に更新が遅れてしまって、ラストシーンしか思い出せない。)

私(要するにこのブログの書き手の『鷲』)は何故かクルーザーの中に佇んでいる。
一瞬クルーザーが輝かしい程までに白くピカピカのボディで航海(?)している姿が浮かんだかと思うと、次の瞬間にはクルーザーは森の中に移動していた。なぜ陸に乗り上げたのか、なぜ森の中なのかは分からない。
さっきは新品のような輝きを持っていた船体は薄汚れた灰色に変わっていて、船内には落ち葉が何重にも積もってしまっている。辺りには人気は全く無く、廃船になってかなり経っているようである。私は暫く船内を眺めていた。すると私以外にも船内を眺めている人影に気が付いた。どうやら老婆らしい。

そしてまた次の瞬間には、森からそう離れていない所に白い石畳の道に立っていた。太陽が石に反射してまぶしい。さっきの老婆がいて、私に気が付いたようである。船内で至近距離にいたのに気が付かなかったのだろうか?と疑問に感じながら見ると、その老婆が私に向かって顔を上げた。「プリティ・リーグ」でのジーナ・デーヴィスを更に老けさせた感じのその老婆は、私の顔を見るやいなや、膝を着いて涙を流し始めた。そして数十年ぶりの再会のように懐かしむ目で私を見るのである。
私は彼女の手を取って立ち上がらせた。彼女の手に触れた瞬間に楽しかったクルージングや、何もかもが超高速で頭を巡った。あまりの高速に何を見たのかが思い出せない。

夢の中なのに英語のエンドロールが出てきた。辛島美登里のサイレント・イヴが流れていたが、イメージ的にはマドンナの"this used to be my playground"の方が合うシーンだった。彼女と私の関係は分からないまま、何故か妙に懐かしい気分になり、二人は手を繋いで歩き出したと途端に、強烈な光の中にフェードアウトしていき、夢から覚めた。ストーリーは思い出せないのに、感動した気持ちだけが残り、涙が出てきた。

ちょっと違うけど、こんな感じの映像を見た気分。↓

http://www.youtube.com/watch?v=L4ti2uGMU00
A League of Their Own - "This Used to be My Playground"